2010-01-01から1年間の記事一覧
T荘の廃業で、これまで続いたカニとの縁切れは忍び難く、女将さんに、信頼できる民宿の紹介をお願いした。 女将さんが「ここなら大丈夫」と太鼓判を押して紹介してくれた民宿は、駟馳山峠で国道9号線を離れ、178号線を6キロほど北に走った浦富海岸を見渡す…
もう四半世紀以上も前の事である。 職場の仲間10人ほどが、三台の自家用車に分乗し、山陰に向かった。 行先は、その土地の旅行社に務める知人に紹介してもらった浦富海岸(鳥取県)の民宿・T荘。 その月、漁が解禁に成ったばかりの、「冬の味覚の王様・松葉…
列車がブレーキ音を軋ませて停車すると、運転士はまた移動する。 それに連れ、乗客もぞろぞろと移動すると、列車は左の昇り線に侵入、大きくカーブしながら喘ぎ、喘ぎ昇っていく。 駅の前を走る国道314号線が遠く小さくなっていく。 車輪を軋ませながらユッ…
車内にそばつゆの匂いが漂い、それがまだ消えぬうちに列車は十数分停車する、出雲横田に到着した。 乗客の多くはカメラを持って列車を降り、いそいそと改札口を出ていく。 お目当てはここの駅舎を写真に収めること。 神話の里、出雲の国らしい荘厳な神社造り…
米子から木次線の起点駅宍道へ向かう。1時間ほどの行程だ。 暫く車窓は、右手に中海を望むが、松江を過ぎた辺りからそれは宍道湖に変わる。 水面近くを走るので十分に景色を楽しむことが出来る。 中国地方屈指のローカル線、木次線は島根県の宍道から中国山…
駅前から本町に向けて伸びるのが「水木しげるロード」。 駅前広場には、執筆活動に励む30代から40代の頃の、水木しげるを見守る妖怪たちがいる。 河童の三平たちが竹馬で遊んでいる。 いきなり始まる水木ワールド。 カランコロン通りの角に有るのが、河童た…
日本海の美保湾と、中海に挟まれた幅の狭い砂州、弓ヶ浜半島の松林の中を行く18キロ程のローカル線が境線。 途中にはJRの車両工場や米子空港、航空自衛隊美保基地などが有る。 また、余り知られていないが、世界的にも貴重な、環日本海諸国の伝統文化のコレ…
途中三瓶山が車窓から見えるかと思い目を凝らしていたが、どの辺りで見えたのか・・・気付かず見損なってしまった。 やがて川幅が広く成り、その先に日本海が見え始めると終点の江津に到着だ。 江津は、美肌の湯として知られた有福温泉への玄関口。 山間の小…
「緑にこだます 音楽の里」 ここ川本には、ブラスバンドの全国大会で何度も優勝をした川本高校がある。 と言っても、あらかじめ知っていたわけではない。 パンフレットにそう書いてあるから知ったに過ぎないが・・・。 この伝統を生かし、音楽を町作りの柱に…
字都井を出た辺りで、列車は東方向へ大きく進路を変える。 地図で見ると解るが、そのまま真っ直ぐ石見川越辺りに繋がれば良いものを、「つ」の字状に迂回して距離を稼いでいる。 これは、浜原のダム湖を避けるための措置らしいが、その事が結果的には都市間…
三江線の0番乗り場は、駅の外れの寂しい場所にある。 ホームに人影も無く、この日の乗客は明らかに青春18切符の利用者と思しき数名のみ。 それでもたった一両の気動車は定刻、力強く走り出した。 列車は、日本海に下る江の川に沿って走る。 その江の川は、…
今日の予定は、広島から芸備線で三次に向かい、そこから三江線を乗り潰し、折角だからその先山陰本線に乗り、米子から、境線を目指す。 三次までは本数も多く、時間帯によっては、快速もあるので困ることは無い。 問題はその先、三江線の列車の少なさだ。 そ…
お昼過ぎに今晩の宿を取っている広島に到着した。 折角だから、可部線に乗ってみる。 随分昔に一度当時の終点、三段峡まで乗った記憶が有るが、今では何も覚えていない。 広島を出た列車は横川まで東海道線を走り、その先で本来の可部線に入る。 横川を出る…
芸備線は、安芸の国と備中の国を結ぶ159キロの路線である。 広島から中国山地の三次を経て、岡山県の中央部、備中神代に向かう。 とは言え、この間を通しで行く列車は無い。 広島からは、沿線がベットタウン化している事もあり、途中の三次までは比較的本数…
今晩の宿は、この寺の門前に有る堂々たる和風の木造、食事処を併設する料理旅館。 遍路宿としては少し高かったが、今日が今回最後の宿なので少し奮発した。 林芙美子をはじめ、文人や財界人が利用したこともある明治24年創業の旅館らしい。 玄関先には林芙美…
JR窪川の駅前を通る道の両側には、以外にも喫茶店や小料理屋風の一杯飲み屋の ような店が多い。 思ったよりも賑やかな街並みだ。 道幅はさほど広く無いが、車の通りも少なくない。 そんな道を5分ほど歩くと複雑に交差する五差路に出る。 教えられたとおり…
ここを登れば峠に出る。 解っていても苦しくて動けない。 目の前の階段が、聳え立つ壁のように見える。 ここまで何とか休み休み登ってきたのに、ここに来てどうにも息苦しくて動けない。 あの“へんろころがし”焼山寺登山道の時と同じような状態に陥ってしま…
人家が次第に少なくなってきた。 ここら辺りまで来ると、車も余り通らない。 道は、アスファルト舗装され歩きやすいが、次第に日影が無く成り、上からの 日差しと、下からの照り返しで堪らなく暑い。 こんな道が延々と続く。 時折遥か先の、山の高いところを…
今日も快晴。 天気予報によると、午後は雲が広がり、天気は下り坂と告げているが、とてもそんな 気配は感じられない。 37番・岩本寺までは、30キロ余り、287mの七子峠を越えて行く。 前半は、ほぼJR土讃線に沿って延びる国道56号線をのどかに歩く。 すぐ…
内ノ浦出見の遍路小屋で一休み。 暑いので、どうしても休憩の数が多く成る。 内ノ浦トンネルを抜けるとみかん畑の広がる海辺の道を歩く事に成る。 ここは、ポンカンの産地らしい。 内ノ浦の集落に珍しく喫茶店が有った。 この先で食べられる保証も無いので、…
ここからは宮崎さん(宮崎から来た一人歩きの遍路だから)と小牧さん(小牧から来た一人 歩きの遍路だから)と後先に成りながら岩本寺を目指す。 宇佐大橋を渡ったところで県道23号を左折する。 左手に内ノ浦湾の静かな海を見ながら、淡々とした自動車道を行…
今日の最高気温の予想は34度、朝から暑い日差しが照りつける。 初日から今日まで、最高気温が1度ずつ上がってきており、毎日夏のような 暑い日が続いている。 宿に荷物を置いたまま36番・青龍寺に向かう。 道端の赤い前垂れをしたお地蔵さんが導いてくれるの…
龍の浜と言われる、美しい海岸の前に宿は建つ。 館内に一願成就の黄金の大師像を祀り、ここもお遍路さんには評判の良い宿らしい。 お大師さんが杖で示された場所を掘り下げたら噴き出たと言う45度の温泉が有る。 ナトリウム・カルシウム塩化物温泉の、少し塩…
36番・清龍寺までは14キロ余り。 その1キロ半程手前に今晩の宿が有る。 今登ってきた急坂を降りる。 地図的には、今来た仁淀川大橋近くまで戻り、そこから南に向かえば良いはずだが、 町中の道は解りにくい。 国道沿いのコンビニの前で、軽トラのお兄さんに…
コンビニで弁当を買い求め、暫く国道を歩き、再び堤防道に戻る。 仁淀川に、投網を打つ漁師の小舟を眺めながらの歩きは、暑いけど気持ちが良い。 そろそろ堤防道から下の集落に降りる頃だが・・と注意深く遍路シールを求めて来たが 一向に見付からない。 京…
これだけ道を間違えると普通は誰だってより慎重に成るものだ。 しかしこの二人に付いて言えば、まったく懲りていない。 先ほど間違えて30分も余分に歩いているのに、34番を出ていきなり道を間違えている。 35番・清滝寺まで12キロ余りの長丁場を歩きだす。 …
風を切って海の上を走る渡し船は快適だ。 対岸には僅か5分足らずで着いてしまうが、ほっと出来るひと時を提供してくれる。 降り際に船長に宿の所在を尋ねると、「降りて真っ直ぐ、15分程だ」と教えてくれた。 今晩の宿は、33番・雪蹊寺の目の前にある遍路に…
5分歩いてもうどん屋は無かった。 途中自販機の前で訪ねると、「その先の広い道に出ると食堂が有る」 結局、教えられてから30分ほど歩いた、県道の交差点に大きなセルフの食堂が有り、 どうにかお昼を取ることが出来た。 32番から33番に向かうには、二つのル…
予感は的中した。 ビニールハウスの立ち並ぶ道が途切れると、山頂まで340mの山登り道が現れる。 高知には、最後が厳しい山登りのお寺が意外に多い。 32番・禅師峰寺もそんなお寺の一つだ。 また藪蚊にやられるのもかなわんから一気に登ろうと、息を切らせて…
苔むした石畳の急坂を下り、6キロ先の32番・禅師峰寺を目指す。 日影が何も無い、暑い、暑い下田川の堤防道が1キロ半程続く。 堤防を降り、工事が進む高知南国道路の脇を歩いて、県道247号に出る。 道路わきの「武市半平太 旧宅と墓」の立て看板とその前の「…